ジェネリック医薬品比較資料
かならずお読み下さい
とくりん薬局におけるジェネリック医薬品比較資料をご覧になる方々へ
(改訂版)
初めに
ここ数年内において、ジェネリック医薬品(GE)の社会的認知度や信頼度が、関係者皆様のご尽力によりずいぶんと高くなってきました。国の施策として掲げたことが大きな影響となり、実際に使用割合も高くなってきたことから、今では、先発医薬品メーカーのほとんどが、GE業界へ参入するほどとなりました。
ここで各GEメーカーは様々な経営戦略を立てることとなりました。先発医薬品のウィークポイントを補った製剤を開発したり、あるいはより良い工夫をして先発医薬品以上の質を持つGEを開発したりする戦略の他、AG(オーソライズドジェネリック)製品として、「先発医薬品と同じ」という一点を大きく押し出し、特許が切れる前に他のGE医薬品メーカーに先駆けて発売することにより、市場を抑えてしまおうという戦略や、複数のGEメーカーで共同開発(あるいは小分け・導入)することで開発のリスクを減らしながらも自社のラインナップを揃える戦略などなど。
このような状況下、薬剤師に課せられるタスクとして、発売されるGEをしっかりと精査することが、「薬の専門家」としての本分・本質であると考えます。しかしながら、あまりにも数多くのGEが発売されると、選定作業にも非常に手間がかかり、日常業務に支障をきたすことで、ほとんどの現場において、これに時間を割くことは難しいと考えます。
ジェネリック医薬品比較資料の作成・公開の意義
そこでこの試みの意義を、次のように考えます。
- 〈社外的に・・・〉
- 〇比較資料を公開することで、医療機関様のGE選定作業の一助となる。
- 〇選定の理由を比較表に盛り込むことにより、公明さをご理解していただくと同時に、GEメーカーの今後の開発の一助となる。(逆に言えば、ただ単に選んだ薬剤を公開するだけでは、全く説得力に欠けることとなり、疑いが出てくる可能性すらある。)
- 〈社内的に・・・〉
- 〇教育の一環として資料作成を新人薬剤師が携わることで、様々な能力を培うことができる。
- 〇医師や患者様に対し、しっかりとした理由を伴って変更をお伝えでき、後々の信用にもつながることが期待できる。
ご留意ください
また、本比較資料を参考にする皆様には、下記の点に関しましてご留意のほどよろしくお願いいたします。
- 〈評価基準に関して〉
- ☆各資料にあるGE採用の理由は、あくまでも“とくりん薬局としての評価基準”によるものです。これにより他医療機関の採用薬に関して意見を挟むわけでもありませんし、患者様の希望や医師からの他GEの指示がある場合、この資料をもって強制するものでもありません。
- ☆GEとして認められ薬価収載されている薬剤の横並びの比較であり、基本的に「効果は先発医薬品と後発医薬品全てについて同等である」という立場から判断しております。よって “先発医薬品とのAUCあるいはCmaxの差異が、〇%の範囲である” というようなことを、GEの比較における評価基準の上位に位置付けることはありません。国が認めた範囲内で発売されているわけであり、この差異によりGE同士で有効性の違いがエビデンスとして大きく報告されているわけでもありません。ここに関してフィルターを掛ける役目は「国」であり、「効き目はもちろん安全性も同等です(厚労省資料販促用リーフレット)」と一般に謳っている以上、言及するべき事象ではないと判断いたします。
- ☆「安定供給の面を考慮し、複数の原薬メーカーと取引がある」という点についても、GEの比較における評価基準の上位に位置付けることはありません。確かに原薬の問題により供給が滞る場合がまれに起こりますが、今現在発売されている全医薬品のうち、このような問題で出荷停止に陥る事象はほんの数%にも満たないことはご理解していただけると思います。頻繁に起こることではない事象に関して、評価基準の上位に持ってくることはほぼナンセンスだと考えます。もし仮に出荷停止なった場合でも、代替え案について提案することこそが、薬剤師の本分だと考えます。国の方向としても、GEメーカーに複数の原料先を確保するよう指導しているようでもあり、言及するべき事象ではないと判断いたします。
- 〈GE比較表の公開のタイミングや更新に関して〉
- ☆基本的に、新規GEが薬価収載される毎年6月と12月の中旬に公開いたします。品目に関しては状況に応じて決定し、数か月前に本HP内の「お知らせ」にて告知することといたします。
- ☆公開している資料は、資料作成時点における各GEメーカーの資料をもとに作成しております。しかしながら、公開後にPTPデザインの変更や規格追加、逆に販売中止になることなど、公開数年後には状況が変わっていることがしばしばです。常にアンテナを張り情報を仕入れ、作成済み資料を随時更新するというようなことができれば良いのですが、残念ながら当社には専属の部署があるわけでもなく、素早い対応はできません。なるべく現状を反映した資料を随時更新できるよう、努めてまいりたいと思っております。
- 〈その他〉
- ☆初期の公開資料は、公開するには見るに堪えない出来の資料となっております。それでも、当薬局の試みの歴史を隠すことなく公表することが、また皆様の参考になるかと思い、お恥ずかしながら公開させていただいております。
- ☆なお前述しました通り、更新されていない過去の公開資料におきましては、情報が大きく変わっている可能性が高いものもあります。よって、本資料を確認する際は、十分にその点を考慮の上参考にしていただければ幸いです。
最後に~各ジェネリック医薬品メーカーの皆様へ~
☆ ジェネリック採用決定の際には、『特定のメーカーに対して肩を持つ』あるいは『特定のメーカーに悪意を持つ』というようなことは一切ありません。ご理解の程よろしくお願いいたします。
☆ 公開資料に誤りがございましたら、お手数ですがぜひ連絡をください。なるべく早期に対応するよう努めます。
※ご意見・ご感想のある方はお気軽に当薬局までお問い合わせください。
(改訂版:2020-04-24)
掲載資料一覧
- 82.ゾニサミドOD錠TRE
- 81. トルバプタン製剤
- 80. アジルサルタン製剤
- 79. エスシタロプラム製剤
- 78. エソメプラゾールマグネシウム水和物製剤
- 77. オメガ-3脂肪酸エチル粒状カプセル2g
- 76. フェブキソスタット製剤
- 75. レベチラセタム製剤・改訂版
- 74. デュロキセチン製剤
- 73. ソリフェナシンコハク酸塩製剤
- 72. ジルムロ配合製剤・改訂版
- 71. エスゾピクロン錠
- 70. プレガバリン製剤
- 69. リバスチグミンテープ
- 68. レボセチリジン製剤・改訂版
- 67. メマンチン製剤
- 66. イミダフェナシン製剤
- 65. タダラフィルZA製剤
- 64.セレコキシブ錠
- 63.デュタステリド0.5mgAV製剤
- 62.ガランタミンOD錠・改訂版
- 61.エゼミチブ製剤
- 60.ラベプラゾール錠
- 59.ランソプラゾール製剤
- 58.シロドシン製剤
- 57.ブロナンセリン製剤
- 56.ミルタザピン製剤
- 55.トアラセット配合錠
- 54.アトモキセチン製剤
- 53.エレトリプタン製剤
- 52.ベポタスチンベシル酸塩製剤
- 51.イルアミクス錠
- 50.ミノドロン酸錠
- 49.ラモトリギン錠
- 48.ナルフラフィン製剤
- 47.炭酸ランタン製剤・改訂第4版
- 46.オルメサルタン製剤
- 45.ロスバスタチン製剤
- 44.イルベサルタン製剤
- 43.アダパレン製剤
- 42.ファムシクロビル錠
- 41.モンテルカスト製剤
- 40.アリピプラゾール製剤
- 39.テルミサルタン製剤
- 38.エンテカビル製剤
- 37.バルヒディオ配合錠
- 36.オランザピン製剤
- 35.ラロキシフェン
- 34.アマルエット配合錠製剤
- 33.アムバロ配合錠製剤
- 32.セルトラリン製剤
- 31.ジルチアゼム製剤
- 30.メトホルミン製剤・改訂第二版
- 29.トスフロキサシントシル酸塩小児用細粒15%
- 28.レトロゾール錠
- 27.ナフトピジル製剤
- 26.クロピドグレル
- 25.アロプリノール製剤
- 24.ケトコナゾール製剤
- 23.カンデサルタン錠
- 22.レボフロキサシン製剤
- 21.プロピオン酸クロベタゾール製剤
- 20.ビホナゾール製剤
- 19.バルサルタン
- 18.ミゾリビン錠
- 17.カベルゴリン錠
- 16.ロキソプロフェンNa錠
- 15.エキセメスタン
- 14.アジスロマイシン
- 13.ドネペジル細粒
- 12.ピタバスタチンCa
- 11.バラシクロビル
- 10セチリジン塩酸塩錠5㎎
- 09.タモキシフェン
- 08.アゼルニジピン
- 07.アナストロゾール錠1㎎
- 06.フェキソフェナジン
- 05.ラフチジン
- 04.モサプリド
- 03.クエチアピン
- 02.パロキセチン錠
- 01.ゾルピデム酒石酸塩
- 特1.プロピオン酸フルチカゾン点鼻液完成版